【もう迷わない!】簿記資格をわかりやすく比較!全経簿記・全商簿記・日商簿記、結局どれを受ければいいの?
はじめに
簿記資格の種類を調べると、「全経簿記」「全商簿記」「日商簿記」がヒットすると思います。
「簿記って1種類だけじゃないの?!」
「何が違うの?!」
「自分がどの級を受ければいいのかわからない・・」
そんな人が多いと思います。
会社の上司や知人に「とりあえずこれ受けといたら?」と言われるがままに受験する人もいると思いますが、どの資格が自分にとって最適なのかを理解しないまま受験すると、思ったほどの効果を得られないことも・・。
そこで今回は、各簿記資格の種類の違いを比較し、どの資格を受けるべきかを解説します。
級別の試験範囲や受験料など細かい情報もありますが、ここでは大まかな違いをおさえてもらえればと思います。
簿記資格の種類
前述の通り、簿記には「全経簿記」、「全商簿記」、「日商簿記」の3種類が開催されています。
まずは、各簿記資格の違いをまとめたものをみてみましょう。
簿記資格の種類別比較
| 項目 | 全経簿記 | 全商簿記 | 日商簿記 |
|---|---|---|---|
| 主催団体 | 全国経理教育協会 | 全国商業高等学校協会 | 日本商工会議所 |
| 受験級 | 上級、1級、2級、3級、基礎簿記会計 | 1級(会計・原価計算)、2級、3級 | 1級、2級、3級、初級 |
| 合格率 | 上級:13.2%
1級(商業簿記・会計学):39.0%
1級(原価計算・工業簿記):60.5%
2級(商業簿記):55.5%
2級(工業簿記):77.6%
3級:65.3%
基礎簿記会計:73.6%
※令和4年度〜令和5年度に実施された第207回〜第211回の平均合格率 | 1級(会計):31.6%〜38.5% 1級(原価計算):40.2%〜54.2% 2級:38.8%〜57.6% 3級:48.9%〜76.7% ※令和3年度〜令和4年度の合格率の範囲 | 1級:10.3% 2級:21.5% 3級:44.0% 初級:59.7% ※第156回〜161回の平均合格率 |
| 受験対象者 | 経理・会計専門学校の学生 | 商業高校の生徒 | 大学生、社会人 |
| 開催頻度 | 年4回開催(5月、7月、11月、2月) ※上級は年2回(7月と2月)のみ | 年2回開催(6月、1月) | 1級:年2回(6月、11月) 2級・3級:年3回(6月、11月、2月)、ネット試験(CBT方式) 初級:ネット試験(CBT方式)のみ ※ネット試験については随時受験可能 |
| 試験の特徴 | 上級合格で税理士試験の受験資格を得られる | 高校の教科書を基本としている | ・知名度が高く、就職や転職、経理等の実務に携わる人向けである ・1級合格で税理士試験の受験資格を得られる |
| 選び方のポイント | 経理専門学校生向け、短期間で実務向けスキルを習得したい人に向いている | 商業高校生向け、学校の授業と並行して受験できる | 就職・転職に最も有利、企業で評価されることを目的とする場合は2級以上の取得を推奨されている |
主催団体
まず違いとして挙げられるが主催団体なのですが、一つの主催団体だけでない経緯は以下にあるといわれています。
主催団体が多い理由は、簿記教育の歴史的背景と各団体の目的の違いにあります:
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対象者の違い:上表にもある通り、それぞれ受験対象者が異なります。
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設立目的の違い:
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全国経理教育協会(全経簿記):経理教育の普及と向上を目的としています。
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全国商業高等学校協会(全商簿記):商業教育の振興を目的としています。
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日本商工会議所(日商簿記):中小企業の活力強化と地域経済の活性化を目的としています。
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歴史的経緯:各団体が独自の教育目標や産業界のニーズに応じて、それぞれの簿記検定を発展させてきています。
各団体が独自の簿記検定を提供することで、より幅広い層のニーズに対応し、簿記教育の普及と発展に寄与しています。
受験級
各簿記資格には級別に分かれており、ざっくり以下のように対応しています。
| 全経簿記 | 全商簿記 | 日商簿記 |
|---|---|---|
| 上級 | なし | 1級 |
| 1級 | 1級 | 2級 |
| 2級 | 2級 | 3級 |
| 3級 | 3級 | 初級 |
全経簿記・全商簿記の「2級」と日商簿記の「3級」については、業務や職種にかかわらずビジネスパーソンが日常業務において一般常識として身につけておくべき基本知識であるため、このあたりは持っておくとよいでしょう。
全経簿記の「上級」と日商簿記の「1級」については、合格すれば税理士試験の受験資格が得られます。
簿記資格の選び方
結局、どの簿記資格が自分に向いているのかというと、
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専門学校や短期間で簿記を学びたいなら? → 全経簿記
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高校生で簿記を学びたいなら? → 全商簿記
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就職や転職に活用したいなら? → 日商簿記
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就職や転職に有利にしたいなら? → 日商簿記「2級」
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税理士試験の受験資格を得たいなら? → 全経簿記「上級」 or 日商簿記「1級」
おすすめの簿記資格
結論から言うと、おすすめは「日商簿記」、さらにいうと「2級以上」 です。
理由としては、主に以下が挙げられます。
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企業の評価が高い:日商簿記は最も知名度があり、履歴書に書いた際のアピール力が強いです。特に、日商簿記2級以上は社内でも強い戦力になりますし、他の就活生よりも有利に働くことが多いです。
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実務に役立つ:2級以上を取得すると、企業の経理業務や財務管理の基本がしっかり身につく。
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キャリアアップにつながる:簿記の知識は経理・財務以外にも営業や管理職にも役立ち、将来のキャリアアップの武器になります。
ただし、日商簿記2級は2016年度から試験範囲が変更され、徐々に難易度が上がっています。
具体的な変更点についてはかなり細かいので、ここでは詳細を割愛しますが、2級以上は実務寄りであるため、基本知識として身につけたい、また日常生活で活用するレベルであれば3級でも問題ないです。
ただし、2級の中でも試験範囲が変更された箇所以外については日常生活でも活用できるので、学習されるのがおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
簿記資格にもいろいろとありますが、それぞれの違いや特徴について理解いただけたのではないかと思います。
最初から目指すのであれば日商簿記ではありますが、例えば学生の時に全商簿記2級を取得したからといって、日商簿記を取得すること自体無駄ではありません。
むしろ、一部内容が重複するため、範囲が異なる部分のみ学習すれば日商簿記を取得することも可能なので、就職・転職活動に活用したり、実務レベルへブラッシュアップしたいということであれば、日商簿記の取得を目指すのはかなり有効だと思います。
ぜひご自身に合った資格を選んで、挑戦してみてください!